労災発生だけでは終わらない!労災の悪影響を考えてみる!

この対談に登場する専門家

角井 孝次 氏

社会保険労務士。中央労働災害防止協会 非常勤講師。職長・安全衛生責任者教育講師。特別教育等講師。心理学研究家。
海外・国外の科学的根拠に基づくエビデンスベースドの最新の心理学を研究し、講演・研修・執筆などの幅広く活動する。

インタビュワー 奥山

熱中症予防指導士。チョコとコーヒーを愛する社会人5年目の営業部員。細かいニーズに応える姿勢に定評あり。趣味はカフェ巡り。

労災が起こると、どんなことになる?

奥山:ほんと、最近は急に暑くなってきましたよね!毎年この時期になると、お客様の現場での労災、特に熱中症が起きていないかほんと気になるんです💦

角井:高温多湿な環境になると、体内の水分と塩分バランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻することで発症する危険性が高まります。特に仕事に追われていたり、余裕がなかったりするとつい水分補給や休憩をとらない、なんてこともあったりします。そんなときは、熱中症のリスクがあがることに注意することです。

奥山:まさか“自分が熱中症にかかる”とは思ってないですもんね。作業現場で熱中症にかかると、もちろん労災になることは知っていまよ、でもそれ以上にも担当現場や会社に影響が出てくることがあると思うんです?

労災が起きると、身の回りで起きること

角井:企業にとって、熱中症などの労災により大切な社員が傷つき、失ってしまうということが一番の問題ですが、それ以外にも職場の雰囲気の悪化や企業イメージの低下も起こります。

奥山:もし、その当事者が私だったら…と思うと会社にも行きにくくなるかも…

角井:それはありますよね。それに労災が発端となって連鎖的に違う病気も発症するという事例もありますよ。また職場の仲間に労災が起きるとどうしても雰囲気が悪くなりますし、労災が起きた根本原因が解決されていないままだと、その職場で働くことを避けたくなり、職場の秩序が乱れたり、生産性が低下したりします。離職や人材流出に繋がるケースもあるかもしれません。また、労災で休業になった場合は、その対応のために時間や費用などのロスが発生するなど、色んな悪循環が起きてしまいます。

奥山:ほんと、そうですよね。労災が起きてからどんどん悪循環が広がっていくのが怖いです。

角井:実はそれだけではないんですよ!近年は労災の発生に対して企業の法的責任が問われるケースも増えてきています。労災を起こさない仕組みづくりや安全衛生教育の徹底と定着化は欠かせません。それに…

奥山:ま、まだあるんですね…!

角井:はい。一度労災が起きると本当に大変なんです!労災職場での「ストレス」も関連して影響してくることも考えておく必要があります。ストレスの原因は仕事の質・量・人間関係などとされていて、仕事の生産性にも大きく影響してくることが知られています。労災の起きやすい環境下で仕事をしていると、精神的な緊張感が続いたり、プレッシャーが大きくなったりして、当然ストレスの原因にもなります。そのストレスが心の健康を害し(精神疾患)、休業や退職にいたるケースもあるんです。

奥山:労災って、起きたあとにも色んな悪影響を引き起こしてしまうんですね。ほんと作業現場の労災は気を付けないといけないことはよくわかりました。お仕事をついつい優先してしまって、健康のことは二の次になってしまうんですけど…、やっぱり健康第一でお仕事も頑張ってほしいです!

奥山取材まとめ

  • 労災が発生すると、企業イメージの悪化や現場の雰囲気や仲間たちに色んな悪影響が出てくる
  • 労災の起きやすい環境は「ストレス」の原因にもなり、それがまた労災の原因にもなる
  • 健康第一で!でもお仕事も頑張ってください