熱中症のメカニズムと予防方法

暑かった夏がようやく終わり、涼しい秋をむかえましたね。

皆さんの会社では今年の夏「熱中症対策」は万全でしたか?

今回は熱中症対策アドバイザーの資格を持つ私、東島が熱中症について概要をまとめました!

 

熱中症(heat disorders, heat illness)とは、

熱中症は、体温調節する機能がコントロールを失い、体温が上昇してしまう機能障害です。熱中症の発症は3つの要因により影響されます。

3つの要因が組み合わさり、身体がオーバーヒート状態になり身体の様々な不調を引き起こします。

 

現在、職場における熱中症による死傷者数の推移は横ばいで、現状の対策では近年の猛暑から熱中症を防ぐことができない実態があります。

 

熱中症は短時間で症状が重篤化することがあり、最悪の場合、大切な従業員の命を奪ってしまいます。しかし、人々は熱中症の危険度を理解できていません。なぜかというと「多くの人が熱中症の症状に気付かないケース」があるためと私は考えます。次の項目で熱中症のメカニズムと症状について具体的に説明します。

 

熱中症の症状

人の身体は体温調節機能を備え持っており、外気温が体温より高くなると発汗作用を利用し身体から熱を逃がします。しかし湿度が高い場合や激しい作業/運動時には大量に発汗はするものの、ほとんどの汗が蒸発しなくなり放熱ができなくなります。また大量に発汗することで水分や塩分が失われ熱中症を引き起こします。                                      

 

熱中症の症状として以下4つに分類されます。

1.大量の汗をかいて脱水症状を起こす 疲労(heat exhaustion)

 症状:脱力感、めまい、頭痛、吐き気

2.脳への血流が減ることにより脳が酸欠 失神(heat collapse, heat syncope)

 症状:顔面蒼白、脱力感、めまい、失神

3.汗として排出された塩分(ミネラル)の不足 けいれん(heat cramps) 

4.体温の上がりすぎ 射病(heat stroke)

 

 

熱中症の予防とは?

熱中症の症状が出てから慌てることがないように「熱中症対策」に取り組みましょう。

熱中症を引き超す要因「気象環境要因、健康状態要因、行動要因」の中でも、特に重要なポイントは行動要因の「水分補給状態」です。

 

作業環境の管理の仕方

作業環境が熱中症の発生しやすい環境下であるかについては客観的に判断できることが重要であります。作業環境が熱中症のリスクが高い環境なのかを判断することが必要であり、一つの指標として環境評価にWBGT(Wet-Bulb Globe Temperature)が使用されます。

 

WBGTとは、3要素「1,気温(乾球温度)、2,湿度(湿球温度)、3,輻射熱(黒球温度)」を用い算出します。

 

熱中症患者発生率からWBGTが28℃ 目安として気温30℃湿度65%超えると熱中症にかかりやすいと推測されます。

梅雨明けの時期が熱中症を発症しやすい季節となるため注意が必要となり、大きく4つの予防対策が必要です。

 

1.作業時間の短縮/管理

日中の暑い時間を避けた「作業時間の変更」や作業状況に応じて「作業時間の休止・休憩の確保」そして「連続作業時間の短縮」、「作業環境の巡視」を実施しましょう。

2.暑熱環境への順化

暑熱順化とは、暑さに慣れることをいいます。

暑熱順化をおこなうことで、血液量や汗の量が増加します。すると体温の上昇が抑制され体温調節機能の改善につながります。そのため日頃から、体を動かすことで体力増強し、汗をかく習慣付けて下さい。

3.こまめな水分/塩分の摂取

本人の自覚以上に脱水が進行するので、定期的な水分/塩分補給の必要性を従業員に周知すると同時に、すぐ補給ができる環境を整備していくことも重要となります。

万が一、いつもと違う体の異常を感じたらすぐに涼しい所へ行き、水分を摂りながら休憩をしましょう。体調不良者をひとりにせず、かならず誰かが付き添うこと。

水分補給の際は水だけではなく、ミネラル、塩分などを同時に摂取することを意識して下さい。

※注意:お茶、特にカフェイン入りは逆に利尿作用を引き起こすため、麦茶などを推奨。

4.服装

風通しがよく、体から出る熱と汗をできるだけ早く放散し、日射の侵入を防ぎましょう。

(屋外作業では、労働環境においては決められた服装を着用せざるを得ないことが原因で熱中症を発症しやすい状態となるため、こまめな休憩と水分/塩分補給がさらに重要となります。)

 

 

有効な予防は普段の健康管理から

熱中症発症には、性別や年齢にかかわらず、二日酔い、睡眠不足、下痢、風邪気味、朝食未摂取などが影響を与えます。一方、糖尿病、高血圧、心疾患、肝臓病等などの持病や肥満体型等の個々の原因が熱中症発症の影響を与えることがあります。

日常の健康管理を自分自身で意識し、管理者は指導すること大切です。

 

まとめ

熱中症とは一人一人が熱中症というものを理解し意識することで、予防ができる疾患です。作業場や休憩場所の環境(WBGT値)を把握し、空調設備を備えることで予防対策となります。空調設備まで用意できない場合には、氷や冷たいおしぼりなどからだを適度に冷やすことができるものを準備しましょう。

職場などの集団活動の場では上記に掲げました適切な休憩、水分/塩分補給を行い互いにコミュニケーションをとることで熱中症を未然に防ぐことができます。

熱中症になってからでは手遅れですので、みんなで守りましょう!

 

出典:日本生気象学 会日常生活における熱中症予防指針

厚生労働省 職場における熱中症の予防について

 

 

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です